「空を見ろ!鳥だ!飛行機だ!いや、スーパーマンだ!」
アメコミの中でも特に知名度が高く、正義の象徴として古くから多くの人に愛されてきたヒーロー「スーパーマン」。『マン・オブ・スティール』は、そんなスーパーマンの出生と成長を、ザック・スナイダー監督、クリストファー・ノーラン制作、デヴィッド・S・ゴイヤー脚本によってリブートして描かれた映画です。
そして、スーパーマンをはじめとした『DCコミックス』の各作品に登場するヒーローたちを、共通の世界観(クロスオーバー作品)として描く『DCエクステンデッド・ユニバース(DCEU)』シリーズ第1作目となった映画でもあります。要するに、ジャンプでいえば『ドラゴンボール』や『ワンピース』や『ナルト』などを同じ世界の物語として描くことで、孫悟空もルフィもナルトもみんな登場しちゃうオールスター的映画ってことですね。そういえば、そんなゲームもありましたね。(全く関係ないけど)
とまぁ古参ファンっぽく語ってきましたが、実は私もマーベルとかDCとか詳しく知ったのは最近で、完全なる新参者。もともとアメコミ原作の映画は好きで何作かは見たことがあって、『スパイダーマン』とか『ウルヴァリン』とか『ダークナイト』とか・・・シリーズごちゃまぜかよ!ってファンの方に怒られそうですが、そんなの全く気にしてなかったわけです。そういう人って結構多いと思うんですよね。でもシリーズのこととかクロスオーバー作品の背景とか調べて知識を得てみると、やっぱり面白いし、物凄く奥が深い。「底なし沼に足を突っ込んでしまった」って感じ、良い意味で(例えが悪い)。知識を得たうえで改めて見てみると、映画を見る視点も変わって、まるで別の映画かよってくらい気付きがあって、今までスルーしてたところとか「うわぁーなるほどなぁ」ってなるわけです。もちろん強制はしないんですけど、興味ある人はぜひ知識を蓄えてみてほしいですね。勇気を出して底なし沼に飛び込んでみましょう。
そこで今回は、DCEUシリーズ1作目となる映画『マン・オブ・スティール』の魅力を感想とともにネタバレなしでご紹介していこうと思います。
新参者の感想ということで、同じような方々の参考になれば幸いです。また、ファンの方にはどうか温かい目で読んでいただけたら嬉しいです。
さらに『マン・オブ・スティール』を見るのに役立つ用語集もまとめましたので、良ければ参考にしてくださいね。結構、専門用語が多くて分かりづらい部分もあるので、先に用語をチェックしておけば、映画を倍楽しめるはず!
目次
『マン・オブ・スティール』ってどんな映画?
アメリカにおいてトップレベルの知名度を誇るスーパーヒーロー、『スーパーマン』。そんなスーパーマンの始まりを描いた一本。
引用元:MIHOシネマ
【作品情報】
監督:ザック・スナイダー
製作:クリストファー・ノーラン
脚本:デヴィッド・S・ゴイヤー
出演:ヘンリー・カヴィル、エイミー・アダムス、ラッセル・クロウ、ケビン・コスナー、ダイアン・レイン、マイケル・シャノン
公開:2013年
スナイダー×ノーラン×ゴイヤーによるオリジンの世界観が良い!
映像表現に並々ならぬこだわりを持ち、今やDCEUシリーズに欠かせない存在となったザック・スナイダー監督。そして『ダークナイト・トリロジー』三部作でタッグを組み、シリアスかつリアルな世界観で世を魅了したクリストファー・ノーランとデヴィッド・S・ゴイヤー。最強の布陣とも言える3人によって描かれる『スーパーマン』は、これまで抱いていた「明るく」「強く」「絶対的正義」というクリーンなイメージとは全く異なるものでした。
単なるヒーローものではなく、その背景を現代的な視点でより深くリアルに表現することで、アクションよりもドラマ的要素を強く打ち出しているのです。スーパーマンことクラーク・ケントは、どういった人生を歩んできたのか、なぜ力を得たのか、力を持つ者としての代償とは、など、彼自身にフォーカスを当て、そのオリジンに迫っていきます。全体的にシリアスなトーンで描かれるため、スーパーマンのコスチュームにまでメスを入れ、暗めで落ち着いたデザインとなっています。赤パンツもはいてません。そもそも全身青スーツ着てるのに、赤いパンツをはく必要はなかったんで、これが自然な格好なのかもしれません。
少し話が逸れましたが、つまり『マン・オブ・スティール』では、スーパーマンがいかにして生まれたのか、その過去と逃れられない運命をメインテーマとして描かれているのですね。こういった所謂「オリジン」を扱った物語、大好きなんですよねぇ。ヒーローものの1作目は「オリジン」を扱った作品が多いんですけど、やっぱり誰もが初めから強いわけではないし、ヒーローとなる存在であるがゆえに背負わされた運命は重い。その運命とどう向き合ってきたのか、どう乗り越えてきたのか、その中で垣間見えるヒーローの人間的な部分が私は好きなのかもしれません。
街壊しすぎ!でも超絶かっこいいアクションシーン
『マン・オブ・スティール』ではドラマ要素に比重を置いてはいますが、もちろんアクションシーンも手を抜いてはいません。
街を舞台に縦横無尽に繰り広げられる戦闘シーンは圧巻です。CGながらとてもリアルな映像表現にも注目で、クリプトン人の動きがとにかく速いのなんのって。重力の違いなのでしょうか。とにかく界王拳さながらのスピードアクションは見ものです。街も豪快に壊しまくってます。いや、やり過ぎでしょうってレベルで。これだけ力を持った者同士が戦うわけですから、街だって無傷では済まないのですが、人を守ろうと戦うスーパーマンの正義や優しさの裏で、壊れていった街の中どれだけの人が命を落としているのか。ある意味これが本当のリアルなのかもしれません。「場所を変えよう」なんて漫画みたいなセリフが敵に通用するわけないのだから、街で戦えばそれなりの犠牲がでるのは必然でしょう。目の前にいる命を救うシーンがありながら、スーパーマンの戦闘の犠牲となった人たちに対して全くフォーカスされないことはちょっと残念な部分ですね。シナリオにしても、アクションにしても、これだけリアルに描いておきながら、スーパーマンが背負うべき代償のリアルさが少し欠けているように思いました。
と、語っておきながら言うのもあれですけど、実は劇中で描かれなかったこの代償こそが次作への布石だったんですね。
これ、次作『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』を観てないと気付けないので、今作だけ観たら「街壊しすぎ問題」が作品の評価を下げかねないですよね・・・
ゾッド将軍が完全な「悪」ではないだけに切ない
『マン・オブ・スティール』でクラーク(スーパーマン)が戦うことになる強敵が、同郷・惑星クリプトンで生まれた戦士「ゾッド将軍」です。
惑星クリプトンでは、コデックスやジェネシス・チェンバーによって人工的に生命を生み出しており、生まれながらにして各個体に使命(役割)を授けています。ゾッド将軍もまた「種族の繁栄のため戦う」という使命を授かっており、その使命を全うするために生きているのです。自然出産で生まれたクラークは珍しい存在なのですね。
映画冒頭で消滅してしまう惑星クリプトンを再建するため、ゾッド将軍は地球を乗っ取り住みやすい環境に改造し始めます。原住民である地球人からしたら、そりゃぁ正真正銘「敵」ですよね。でもクリプトン人であるゾッド将軍にとっては、他惑星を改造する行為は特別なことではなく過去にも行ってきたことであり、彼自身その使命を持ってして行動している。生きるため、種族繁栄のため、使命を全うしているだけなんです。これを「悪」と言えるのか、スーパーマンとゾッド将軍の戦いは「善」と「善」のぶつかり合いと言えるのではないでしょうか。
ヒーロー物ですから、当然最後はスーパーマンが勝つわけですが、使命を果たせなかったゾッド将軍を思うと何だか切ないですね。
それにこれって、私たち人間が地球で自然界に対してやってる行為と同じだと思うんですよ。地球だって人間だけが生きてるのではなく、様々な動植物が暮らしているわけです。自然破壊と言われる行為も、生きるために必要な行為も、やはり自然界の生命を犠牲にしていることに変わりはないんですよね。
何をもって共存というのか。惑星クリプトン出身アメリカ育ちのスーパーマンであるクラーク・ケント又の名をカル=エル。彼がこの先、どういう形で共存を実現するのか、DCEUシリーズの1つのテーマとして描いてほしいなと思います。
知ればなお面白い!「マン・オブ・スティール用語集」
映画を観ていると分かるのですが、カタカナの専門用語が結構多く登場するんですよね。しかも、どれも重要な用語だったりして、これを理解せず観ていると頭の上を「?」が飛び交いモヤモヤしたままラストを迎えることになりかねません。『マン・オブ・スティール』を存分に楽しむためにも、あらかじめ用語を知った状態で観るのがオススメです。大きなネタバレにはならないように用語をまとめたので、参考にしていただけたら幸いです。
- コデックス
黒い頭蓋骨の形をしており、10億人ものクリプトン人の遺伝子情報が記録されている。さらに惑星クリプトンの文明や文化などの情報も含まれている。作中では、消滅寸前の惑星クリプトンの未来を託すため、ジョー=エルの手によって主人公カル=エル(クラーク・ケント)の体内に埋め込まれた。 - ジェネシス・チェンバー
コデックスの遺伝子情報を利用し、クリプトン人を人工的に生み出すことができる施設(装置?)。生まれてくるクリプトン人には、為すべき使命(役割)が与えられる。 - コマンドキー
クリプトンの宇宙船を起動するための補助記憶装置。希望を意味する「エル家」の紋章が刻まれている。コマンドキーをさすことでジョー=エルの意識プログラムを呼び出すこともできる。私はこれがコデックスからできていると勘違いして、「クラークだけじゃなくて、ゾッド将軍もコマンドキー持ってるやん!なんで?コデックスは複数あるの!?」と映画の途中で大困惑を招いてしまった。(私だけかも) - ファントム・ゾーン
罪を犯したクリプトン人を幽閉する宇宙空間。分かりやすく言えば牢獄。 - ワールド・エンジン
爪のような足のついた巨大な装置。惑星をクリプトン人に合った環境に改造することができる。改造する際の衝撃も凄まじいが、テラフォーミングされた環境に耐えられない原住民は生命を絶たれることとなる。
続編となる『DCEUシリーズ』2作目はバットマンとスーパーマンが共演!
『マン・オブ・スティール』の続編であり、DCEUシリーズの2作目となる映画が『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』です。
DCコミックスの別作品が垣根を越えていよいよ本格的にクロスオーバーしていきます。タイトルだけみると、バットマンとスーパーマンが敵対しているようですね。少しだけ内容に触れると、実はスーパーマンが街を壊しすぎたことは決して「ただの演出」ではなく、一部の地球人に脅威として捉えられていたのです。そこで立ち上がるのがバットマンなわけですね。果たしてどんな物語が描かれるのか、気になる方はぜひ続編『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』もチェックしてみてくださいね。
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※本ページの情報は2020年11月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。