おめぇ強過ぎっぞ!『ドラゴンボール超 ブロリー』感想と新旧ブロリーの違いを比較

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青いオーラと赤いオーラの衝突

1984年(昭和59年)に連載がスタートし、今もなおその勢いは衰えることなく、子どもから大人まで幅広いファンを獲得し続ける不動の大人気コミック『ドラゴンボール』。

もちろん私も漫画から始まり、アニメでは『ドラゴンボール』『ドラゴンボールZ』『ドラゴンボールGT』と毎週ワクワクが止まらない子供時代を過ごした一人であります。映画で特に印象に残っている話と言えば、やっぱり「ブロリー」が登場する『劇場版ドラゴンボールZ 燃え尽きろ!!熱戦・列戦・超激戦』でして、その驚異的な強さに子供ながら「こ、こいつどんだけ強えぇんだっ!?やっべぇぞっ!」と恐怖感に襲われたことを覚えています。

そんな子供時代を過ごした大人たちにとって「ブロリー」というビッグワードは見過ごせないわけですよ。まさか2018年まできてブロリーの映画が公開されるとは!!!「オラ、ワクワクすっぞ!」ってなっちゃうわけですね。

でもおかしい。

ブロリーはすでに死んでるはずなんですよね。

さらに、映画のビジュアルを見てみると謎がまたひとつ。

悟空とベジータの髪が青い

一体どうなっちまったんだ・・・と。

そこで今回は、映画『ドラゴンボール超 ブロリー』の感想と、「ブロリーがなぜ復活しているのか」「過去作と今作のブロリーの違いとは」「青い髪の超サイヤ人とは何なのか」についてご紹介いたします。

 

 

『ドラゴンボール超 ブロリー』ってどんな映画?

かつて戦闘民族サイヤ人の住む惑星・ベジータで、あまりにも強大な力を持って生まれた者がいた。力を疎まれて辺境の星に飛ばされた最強の戦士が、悪のカリスマによって能力を見出され、地球へと襲来する。

引用元:MIHOシネマ

【基本情報】
監督:長峯達也
原作・脚本:鳥山明
出演:野沢雅子、堀川りょう、島田敏、中尾隆聖、水樹奈々、杉田智和
主題歌:三浦大知『Blizzard』
制作会社:東映アニメーション
公開:2018年

 

死んだはずのブロリーがなぜ復活しているのか

結論としては、どうやら過去の劇場版に登場したブロリーの存在は、今作の『ドラゴンボール超 ブロリー』ではなかったことになっているようです。

ブロリーは、過去作『ドラゴンボールZ 燃えつきろ!!熱戦・列戦・超激戦』において、伝説の超サイヤ人として初めて登場、悟空に敗れ重症を負いますが何とか生き延びます。続く『ドラゴンボールZ 危険なふたり!超戦士はねむれない』で再登場し、最終的には悟飯たちによって消滅させられてしまい、命を落とすこととなったんですね。

ところが、これらの過去の劇場版作品はあくまでアニメオリジナルの別設定の話であって、原作に沿ったアニメの正式な話ではないのだそうです。鳥山明先生も、ブロリーのキャラクターデザインには関わっていますが、脚本についてはノータッチのようですしね。

そして今作の脚本では鳥山明先生も加わり、満を持してブロリーが原作に沿ったアニメの公式な登場人物として扱われることになったわけです。

 

新旧ブロリーの違いを比較

基本的なキャラクターデザインと、とにかくめちゃくちゃ強い、という設定はそのまま引き継がれていますが、改変されている部分も多いようなので、新旧ブロリーの違いを簡単にまとめてみました。

  • 平常時の見た目
    【旧】筋肉はあるが弱々しく華奢。ものすごい悲壮感を漂わせている。
    【新】鍛え抜かれた肉体をもちながらも、穏やかで優しいサイヤ人という印象。
  • 戦闘時の性格
    【旧】純粋に破壊を楽しむ凶暴で悪魔のような性格。
    【新】始めは平常時の意識を保っているが、暴走後は我を失い戦う。
  • 服装
    【旧】豪華な装飾と赤い腰巻き。
    【新】ボロボロなズボンと緑色の獣の腰巻き。
  • 超サイヤ人になった時期
    【旧】幼少期にすでに覚醒済み。
    【新】悟空とベジータとの戦闘中に、フリーザに父を殺されたとき。
  • 恨みの対象
    【旧】悟空。赤ん坊の頃、保育器が隣だった悟空の泣き声が大きすぎて泣かされていたため。
    【新】ベジータ。ブロリーの潜在能力に嫉妬し、旧ベジータ王(ベジータの父)に故郷を追放されたため。

悲しい過去をもち、父パラガスの目的のために利用されてきたという点は、新旧変わりません。この背景こそが、凶悪な敵でありながらも私たちを惹きつける魅力の要因かもしれませんね。

 

謎の青い髪の超サイヤ人を解説

青い髪の超サイヤ人は「超サイヤ人ゴッド超サイヤ人」またの名を「超サイヤ人ブルー」といいます。略して「超サイヤ人ゴッドSS」「SSGSS」と呼んだりもします。

昔のドラゴンボールを見ていた世代が知っている超サイヤ人の代表的な形態といえば、第1段階の「超サイヤ人」、髪がさらに逆立ちオーラに稲妻を纏う「超サイヤ人2」、眉毛がなくなり逆立った髪が後ろまで伸びる「超サイヤ人3」ですよね。公式な続編としては扱われてはいませんが、ドラゴンボールGTでは髪が黒くなり猿のように体毛が生えた「超サイヤ人4」も登場しました。

ここ最近放送されていたドラゴンボール超(スーパー)では、超サイヤ人3を上回る段階として、髪が逆立たず平常時のまま赤くなり炎のような赤いオーラを纏った「超サイヤ人ゴッド」が新たに登場し、そこから髪が逆立ち青くなると同時に青いオーラを纏う「超サイヤ人ブルー(超サイヤ人ゴッド超サイヤ人)」へと覚醒するのです。

超サイヤ人3まではとにかくオーラが激しさを増し肉体も強くなるイメージでしたが、超サイヤ人ゴッド以降はオーラが静かで肉体も落ち着いた洗練されたイメージがあります。究極の強さとは「剛」よりも「柔」といった感じでしょうか。

ざっくり解説しましたが、私たちが知っている頃の悟空やベジータは当時よりもめちゃくちゃ強くなっているというのは確かですね。

 

『ドラゴンボール超 ブロリー』の感想

「ブロリー」というビッグワードに惹かれ興味を持ったものの、実はひとつ問題がありまして、ここ数年に再度アニメ化されていた『ドラゴンボール改』『ドラゴンボール超』は全く見ていなかったのです。

ドラゴンボールZ~今回の映画までの間に何があったのか全く知らないわけで・・・。
もちろんネットとかで存在は知っていたけれど、心のどこかで「自分が知っていたドラゴンボールではなくなってしまっているのでは」という勝手な想像が邪魔をして、新作を見ようとはしなかったんですよね。

そういう人って結構いるのではないでしょうか。
でも見終わってはっきりと思いました。

新作アニメを見てなくても全く問題なく楽しめる!

シンプルな面白さ」。これこそがドラゴンボールの強みなのだと感じました。

難しい深夜アニメ作品ももちろん面白いのですが、私たちが求めているドラゴンボールとは、まさにこの「シンプル面白さ」であり、これが長年愛されえるドラゴンボールの姿なのだと。

悟空、ベジータ、ブロリーという全く違う道を辿ってきた3人のサイヤ人たちが、運命に導かれるように出会い拳を交える戦闘シーンは、なんと上映時間の半分近くを占めており、圧巻の映像美に息をするのを忘れてしまうほどでした。そして嬉しいことに、旧作のキャラデザや戦闘描写はしっかりと継承しつつも、必殺技のエフェクトやキャラクターの動きは現代のクオリティへと昇華させることで、新しさの中に懐かしさを感じるという究極形態となっていたのです。これも旧アニメ世代を惹きつける要素なのでしょう。自分が知っていたドラゴンボールは確かに今もそこで生きていたわけですね。

それにしても、360度動き回るバトルの空間の魅せ方の巧さは圧巻で、製作スタッフの優秀さと熱の入り具合をひしひしと感じました。上映時間の半分近くが戦闘シーンなのに飽きさせないなんて、簡単にできることじゃないですよね。

映画前半のドラマパートでは、ブロリーの過去はもちろん、悟空がなぜ地球に飛ばされて来たのかについても描かれていて、バーダック(父)とギネ(母)の優しさに胸が熱くなりました。(もしかしたら、旧アニメの劇場版のどれかで描かれていたシーンなのかもしませんが・・・。)

 

新作アニメを知らなくても楽しめる!

旧ドラゴンボール作品を知っている人も知らない人も、新ドラゴンボール作品を知っている人も知らない人も、子供から大人まで幅広い世代が楽しめる「シンプルな面白さ」。日本、そして世界に愛される『ドラゴンボール』という作品の素晴らしさが、今回の映画からしっかりと伝わってきました。

ぜひとも私のようにドラゴンボールから離れていた人にも、映画『ドラゴンボール超 ブロリー』を見ていただきたいです。

 

あ、言い忘れてましたが、今回オリキャラで登場する「チライ(声:水樹奈々)」がめっちゃ可愛いんで。必見です。ぜひ!

 

 

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