入れ替わってるー!?竹中直人in知英の痛快コメディー『レオン』感想

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心と体が入れ替わってる

「入れ替わってるー!?」といえば、言わずと知れた大ヒット映画『君の名は。』の名台詞ですが、そんな名台詞を息をするかの如くさらりとパクっ・・・オマージュしてみせたのが今回ご紹介する映画『レオン』です。

KARAの元メンバー「知英(ジヨン)」演じる冴えないOL「小鳥遊玲音(たかなしれおん)」と、芸能界きってのコメディー俳優「竹中直人」演じる女好きワンマン社長「朝比奈玲男(あさひなれお)」が入れ替わっちゃうスイッチング・エンターテイメント・ムービーとなっております。

なんだか映画好きの人たちに怒られそうなタイトルですが、もちろん名作『LEON』とは全く関係ありません。大倉かおり(漫画)と清智英(原案)による同名コミックが原作の実写化映画であり、こちらの英語表記は『REON』。全くの別物です。ちなみにAmazonプライムビデオでは親切なのか嫌がらせなのか『レオン(2018)』という表記になっており、これは流石に誤解を招くのでやめてあげた方が良いのでは・・・。まるでリメイクか続編みたいじゃん。

いろいろとツッコミどころ満載の映画『レオン』ですが、もちろん映画本編の方も同様にツッコミどころ満載の痛快コメディーに仕上がっております。序盤こそコテコテのコメディー臭が強いものの、終盤に描かれる「ちょっと良い話」に思わずほっこりしてしまう、そんな映画『レオン』の魅力をご紹介いたします。

 

『レオン』ってどんな映画?

韓国のアイドルグループ「KARA」の元メンバー、知英の初主演による同名コミックの映画化。地味なOLとセクハラワンマン社長の身体が入れ替わってしまい、騒動を巻き起こすコメディ。

引用元:MIHOシネマ

【作品情報】
監督:塚本連平
脚本:吉田恵里香
出演:知英、竹中直人、大政絢、吉沢亮、山崎育三郎
主題歌:Awesome City Club『Magnet』
公開:2018年

 

知英の演技力に脱帽!今後の女優生命に関わるレベルでおっさんを演じる!

主役を務めるのは、かつてKARAのメンバーとして音楽業界の韓流ブームを牽引し、現在はソロ歌手・女優として活躍する知英。映画では『暗殺教室』や『東京喰種(トーキョーグール)【S】』など実写化作品へ出演し、テレビドラマ『オーファン・ブラック~七つの遺伝子~』では主役に抜擢され1人で7役を演じるなど、今後の活躍が期待される女優の一人といえるでしょう。KARAで活躍していた頃のキレキレのダンスは周知のとおり、体を動かすことが得意で運動神経も高く、韓国語・日本語・英語・中国語と語学にも堪能、スタイルも良くて可愛さと綺麗さを兼ね備えているなど、そのポテンシャルは計り知れません。

そんな知英が長編映画としては初主演を果たしたのが『レオン』です。冒頭でもご紹介したとおり本作では、事故によって「知英」演じる冴えないOL「小鳥遊玲音」と、「竹中直人」演じる女好きワンマン社長「朝比奈玲男」の心と体が入れ替わってしまいます。そしてこの玲男という人物が竹中直人(のキャラ)を生き写したかのような奴で、それを知英が演じるわけですね。ドタバタした動きにガニ股歩き、スケベ顔でセクハラ発言など、こりゃ女優生命断たれるぜ?ってレベルのキャラクターなんですよ。ところがそれを演じきってしまうのが「知英」という女優だったんですね。もう彼女の表情から一挙手一投足までが紛れもなく「おっさん」で、そこにいるのは知英というよりも知英の形を成した竹中直人なんです。玲音と同居中の親友サリナ(演:大政絢)の風呂を覗こうとするシーンは、その後ろ姿でさえおっさんに見えるくらい「オヤジオーラ」を纏っていて見事でした。まぁ何だかんだ可愛いんですけどね、見た目は。この映画をきっかけに知英ファンになる人も多いかもしれませんね。

フルスイングでセクハラオヤジを魅せた彼女の演技力は本当に素晴らしい。彼女が話す流暢な日本語はもちろんのこと、これは並々ならぬ努力の賜物だと感じました。

実は彼女、テレビドラマ『民王』でおっさんとの入れ替わりは既に経験済み(相手役は草刈正雄)。知英本人もまさかまたおっさんに入れ替わる日が来ようとは夢にも思わなかったことでしょう。これもひとえに彼女の演技力が認められたからこその功績なのでしょう。

 

安定の女キャラ!竹中直人ワールド全開!

入れ替わりの事故の後、しばらく玲男の方は眠ったままとなってしまうため、物語中盤までは玲音(外見:知英/心:竹中直人)がメインの話となります。そして忘れた頃に目を覚まし登場するのが、玲男(外見:竹中直人/心:知英)なんです。なんでしょう、この既視感は。竹中直人の女キャラが板に付き過ぎている。もはや過去の出演作で普通のキャラを演じている竹中直人が思い出せない。どう考えてもおかしなキャラなのにこの安心感、さすが竹中直人と言わざるを得ません。

明るく活発な玲男とは対照的に、玲音は地味で引っ込み思案な性格。そんな心を持ってしまった竹中直人はひたすらにモジモジしてるんですよ。あの顔で。もう想像しただけで笑えてきます。女性口調の癖を必死に言い直しながら喋るシーンは特に面白いので必見です。

ちなみに、玲音(外見:知英/心:竹中直人)のとき演じているのは知英なのですが、心の声で竹中直人が登場することがあります。この状態だと心は男なはずなのですが、優しくてイケメンな同僚の一条徹(演:吉沢亮)になぜかときめいてしまうBL的展開があって、「えっ?なんで?」と戸惑いつつも少しずつ惹かれてしまう竹中直人(声のみ)がめっちゃ面白いです。見た目は知英なんで、一条は中身が男なんて知らないんですけどね。

余談ですが、一条にときめいたときに鳴る「ドクン、ドクン」っていう心臓音が、『夜廻』というホラーゲームで主人公がお化けに近づいたときに鳴る心臓音と酷似していて、普段ホラーゲームをやらないのに調子こいてプレイしてトラウマになった経験のある私は、あの記憶が蘇って違う意味でドキドキしてしまいました。コレ分かる人いますかね・・・?ホラーゲームなのにキャラがめっちゃ可愛くて、ストーリーも良くできているので、興味がある方はぜひプレイしてみてください。
※『レオン』とは全く関係ございません。

 

話が逸れましたが、とにかくこの「竹中直人ワールド」をぜひ映画本編で味わってほしいですね。

 

個性的な脇役たちと“あのセリフ”にも注目!

登場シーンで毎回『ボレロ』が流れるナルシストの日下樹(演:山崎育三郎)や、話も絵面もハチャメチャな中で安心感を与えてくれる山口サリナ(演:大政絢)、どこかヤバめな雰囲気を漂わせる天然イケメンの一条徹(演:吉沢亮)、とにかくデカくて頭が見切れている猫田(演:ミッツ・マングローブ)など、とにかくクセが強いキャラクターでいっぱいなのも『レオン』の魅力です。

なかでも特に面白いのが山崎育三郎が演じる日下樹です。玲音の一挙手一投足が「おっさん」なら、日下は一挙手一投足まで「ナルシスト」。いちいちイラっとする動きをしてくるんですよ。なぜか登場シーンではよく踊りながら出てきて、バックではどこからともなく『ボレロ』が流れてきたりするんですが、これは監督と山崎育三郎が相談し合い「非常にムカつく悪役」に仕上げたそうです。悪役なのに、ナルシストなのに、どこか憎めない日下。そんな山崎育三郎のキレッキレな演技に注目です。

 

『転校生』や『民王』など入れ替わりを題材にした映画やドラマはこれまで多くありますが、階段から2人で転がり落ちてみたりなど『レオン』では他作品をオマージュしたシーンも登場します。もちろん新海誠監督の大ヒット作『君の名は。』もパクッ・・・オマージュしたシーンがあり、あの有名なセリフが何回も登場します。

気になる方は、ぜひ本編でチェックしてみてくださいね。

 

原作漫画も要チェック!

漫画・大倉かおり、原案・原案:清智英による原作漫画『レオン』も「上」「下」の2巻完結作品として発売中です。

登場人物が少し違ったり、映画では描かれなかった場面もありますので、映画を見て興味を持った方は、ぜひ原作漫画の方もチェックしてみてくださいね。

 

 

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